Howscope

LIVING好きなことや趣味に重きをおいた、こだわりの空間
2016-11-02

地域に暮らす人々のために。
押しつけではない真摯でこだわりの空間づくり。

三宿エリア
L.A. GARAGE オーナー
山口 史洋(ヤマグチ フミヒロ)

渋谷から1駅の池尻大橋駅と2駅目の三軒茶屋駅のちょうど真ん中に位置する人気エリア三宿。閑静な住宅街が立ち並ぶのと同時に、いわゆる業界人など舌の肥えた人たちも足繁く通う飲食店が数多く存在する。今回取材させていただいた「L.A.GARAGE」は、そんな三宿エリアにオープンして約1年という比較的新しいハンバーガーショップだ。この土地に合わせたお店造りと合わせて空間デザインについて、オーナーの山口史洋さんに話をきいてきた。

テキパキ楽しそうに働く姿が好印象

7年半の修行の後に独立

――まず、山口さんがこの「L.A.GARAGE」をオープンするまでの経緯について教えてください。

山口史洋氏(以下山口 敬称略):21歳のときに東京に出てきて1年くらいカフェで働き、その後7年半原宿の「THE GREAT BURGER」で働いていました。「THE GREAT BURGER」では2年目くらいからキッチンに入れてもらっていました。最初は自分がお店を出すこともあまり考えていなかったんですが、だんだんとそう思うようになって。とはいえ31の歳でお店を出せたのは、自分の予想より早かったなぁとも思います。

――オープンは今から約1年前ですよね。その年齢でお店を出すのは容易ではないと思います。

山口:「THE GREAT BURGER」で働いていたときは、毎月給料の半分は貯金してました。結構きつかったですけど、そうしていなかったら絶対に実現できなかったと思います(笑)。もちろんそれだけでは全然足りなかったので、国にお金を借りましたね。ちゃんと貯金していたので、そういう証明があることで案外スムーズに借りることができました。

窓際の席にふりそそぐ光がキモチいい

地域密着型のお店づくり

――なぜ三宿にお店をオープンしたのでしょうか?

山口:最初から三宿って決めていたわけではありません。東急田園都市線か東急東横線あたりで、自分の好きなようにできる物件を探していて。すぐにコンクリート打ちっ放しの、いわゆるスケルトン状態の空き物件を見つけたんです。その場所を調べてみたら某有名店の跡地で、それからこのエリアをリサーチしていくうちに好きになっていきました。この街を歩けばすぐにわかると思いますが、とにかく住んでる人が上品で穏やか。こういう人たちにきてもらえるお店造りが自分の中の「L.A.GARAGE」の目指すところだと思いましたね。

――住んでる人を見てお店をつくっていく。地域密着型のハンバーガーショップですね。

山口:ハンバーガーのお店ってあまり綺麗なイメージじゃないと思うんです。ジャンルでいうとジャンクフードですし。それではこのエリアでは支持されないと考え、内装からとても重要になってくると感じていたんです。自分のこだわりを強く押し出すというよりも、地域にあった、そして地域に必要とされるお店にしたかったんですよね。

日本であることを忘れそうな店内の雰囲気

L.A.GARAGEという店名

――確かに従来のハンバーガー屋とは思えないほど、綺麗でお洒落な雰囲気を感じます。ちなみに店名の由来とかはありますか?

山口:ヒントになったのが、ロサンゼルスのエースホテル内に店を構える「L.A. CHAPATER」というお店。内装もモダンだし料理も美味しい。もちろん他にも何件か参考になるところはあったのですが。「L.A. GARAGE」も店名にL.A.をつけているのですが、それだけで西海岸のカルチャーが好きな人にも響くし、そうでなくてもなんとなく何屋さんなのかがわかるじゃないですか。

――アメリカンなフードを提供しているんだろうなっていうのは一発でわかりますね。

山口:そうですね。ハンバーガーがメインになるお店なんで、よくLA BURGERって間違われることも多いです(笑)。とはいえハンバーガーだけでなく、グリーンカレーやタコライスも選択肢としてメニューに出しています。いろんなメニューがあることで、子連れのお客様でも立ち寄りやすくなりますしね。

大型プロジェクターはファミリーにも人気

――内装も「L.A. CHAPATER」の影響を強く受けているんですか?

山口:実際のデザインはそうでもありませんね(笑)。内装を進めていくうえで写真などのイメージはほとんど使いませんでした。昔から仲良くしてもらっていた「TRIM TAB」という少数精鋭のデザイン会社の方にお願いしているのですが、その人たちは僕が口頭でイメージを伝えるだけでなんとなくわかってくれるんです。

――まさに信頼関係あってこそできる進め方ですね。

山口:そうですね。そういうデザイン会社の方とつながれたのはとてもラッキーだったと思います。

内装へのこだわり

――では具体的に内装のこだわりについてきかせてください。

山口:そうですね。最初は両サイドともレンガ張りにするつもりでしたが、重くなりすぎるのを懸念して、片側だけは打ちっ放しのコンクリートをデザインとして活かしました。

シンプルでクリーンな印象が漂う

木の温かみを活かしたソファー

――コンクリートの抜け感と木製の家具やソファーの温かみのブレンド感が絶妙ですね。

山口:そのバランスは凄く大事にしています。ソファーは全てブルーで統一する案もありましたが、レッドやグリーンも使用することで店内に温かみを出しています。ソファー席を多くしているのは、お子さんを横に座らせてゆっくり食事を楽しんでもらうためです。家族連れの方でも入りやすい温かみと、小綺麗な方でも安心するクリーンな雰囲気を共存させたかったので。この街に暮らす家族連れの方々に慕われることが一番大切だと思っていたので、そういった仕掛けは結構ありますよ。

――大きめなプロジェクターも印象的ですね。

山口:プロジェクターをはめているのは、家族連れのお客様のお子さんを飽きさせないためでもあります。お昼どきはディズニーアニメを流したりしているんです。お客様の入りの状況に合わせていて、スケートのビデオやサッカーの中継を流すこともありますね。

コンクリートと木の相性が妙に安心する

温かみをあたえる工夫がちらりと覗く

ドアのブルーがキリリと存在を主張している

――なるほど、他のこだわりも続けて教えてください。

山口:椅子やテーブルを低めに設定することで、天井の高さと開放感を演出しています。配線も無駄をなくすためにほとんど隠していますね。コンクリートの冷たさを軽減しつつ、コンクリートの無駄のないミニマルな雰囲気を活かしています。逆にテーブルはハンドメイドでつくってもらっていたり、お客様からいただいたお花をひっくり返したドライフラワーなど、随所に温かみのある要素は散らしていますね。また、ソファーのブルーに合わせて、レストルームのドアもDIYでブルーに塗装したのも個人的に気に入っているポイントです。ちなみにトイレにもDIYで取りつけたペーパーホルダーがあるので、是非いらした際はチェックしてみてください。

人気のハンバーガーは是非とも味わうべき絶品

コンクリート打ちっ放しの空間をベースに、アメリカ西海岸の空気感が品良く漂うL.A .GARAGE。地域の特性に深い理解を示す同店は、その地域の人々から同じく深い愛情を注がれ始めている。ハンバーガーを主体とした料理はもちろんのこと、是非ともこのこだわり抜かれた空間を満喫してみてほしい。

所在地:〒154-0001 東京都世田谷区池尻3−29−4
電話:03-6805-3056
営業時間:11時30分~23時00分

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