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2017-06-09

キニナル、あの人。vol.2「住まいは心を映す鏡」
インテリアコンサルタント・住空間収納プランナー 鈴木君枝さん 後編

住にまつわるプロの「ひととなり」に触れる連載。
キニナル、あの人。
第2回は、「suzukuri(すずくり)」の鈴木君枝さんにお話を伺いました。

収納の視点から、快適な住まいづくりをサポートしてきた鈴木さん。
インタビューの前編では、住空間収納プランナーの仕事内容や、「断捨離」との違いなどについて語っていただきました。
今回は、収納とインテリアの“二刀流”で仕事をするに至った経緯や、理想の空間などを伺っていきます。

――住まいの仕事に関わるようになった経緯を教えてください

学生時代は住居学を少し学んでいましたが、関連した仕事に就くとは思っていなかったんですね。たまたまブラインドの会社に就職し、インテリアへの興味が高まって、インテリアコーディネーターの資格を取りました。その後、アンティーク家具やオリジナル家具の販売など、さまざまな仕事を経験しました。

――住空間収納プランナーの資格を取ろうと思ったきっかけは?

インテリア業界で20年ほど働き、もうインテリア業界を離れてセラピストになりたいと思ったんですよ、メンタルトレーナーとか、アニマルセラピーとか、人の気持ちと向き合う仕事もしてみたいなと。そこで巡り合ったのが「収納セラピー」というキーワードです。

――セラピーですか! 収納が心理的な効果をもたらすと

「収納セラピー」は、住空間収納プランナーの仕事の一つでもあるんです。
片付けられない原因を心理面から分析して、問題を解決するアドバイスをする。家の中のことを一緒に考えて、お客さまの気持ちが切り替わっていくのを拝見すると、これはセラピーなんだなと実感しますね。家というのは、心を映す鏡なんだなって。

――お客さま自身も変化していくのですか?

やっぱり皆さん、表情が明るくなりますよね。混沌としていた家の中の、絡まった糸が紐解かれていくと。選ぶ服の色まで、本当に変わってくるんですよ。

――住空間収納プランナーとして起業されましたのが5年前

起業した当初は、片付け・収納だけの仕事をやっていました。
でも、お客さまときちんと向き合って、丁寧に仕事をやりたいという思いが強くて。そうしているうちに、いつの間にか収納とインテリアが合致してきて、2つの肩書きで仕事をさせていただいています。

――インテリアと収納のどちらにも精通している強みが生かされてますね

お客さまの要望は、両方に関係してくることが多いんです。
例えば家具を一つ買うとなった時に、何をどういう風に入れるのか。収納を考えないといけないのと同時に、色のテイストをどうするのか、インテリアにも関わってきます。

――「suzukuri」の由来は、ご自身の名前からですか?

よく聞かれますが、元々は、そこではないんですよ(笑)。住まいづくりをしたいということと、鳥が巣をつくるという意味。
名前を悩んでいた時に、行きつけの美容院の美容師さんに「鈴木さんのやりたいことって『巣作り』だよね」と言われて、「それだ!」と思い決めました。今、とても感謝しています。

――お客さまとつながるきっかけは何が多いですか?

口コミや紹介もありますが、それ以外はほぼ100%インターネット検索からです。ホームページを見て選んでくださるわけですから、コンテンツも試行錯誤を繰り返していますね。

――ホームページは、業務内容や料金がとてもわかりやすかったです

「新築収納コンサルティング」「オーダー収納家具設計」「壁面デザイン」の3つに絞って説明しています。お客さまがお困りのこと、私だからできることで絞り込んだのが、この3つ。私たちが具体的に何をやるのかわからない方も多いと思いますし、申し込むのにも不安だと思いますので。

――お客さまにどんな空間を提供していきたいですか?

家具も雑貨も、安くてデザイン性の高いものが手に入る時代。
購入する前に一旦立ち止まって、それは本当に家に入れていいモノなのか、きちんと見極めることが大事だと思います。
厳選した丁寧なモノ選び、そういった価値観を大切にした空間を目指していきたいです。

――無駄なモノがあふれると、家の雰囲気も損なわれてしまいます

もちろん、100円ショップでも良いモノはありますし、安いからダメというわけではありません。家の写真を撮るとわかるのですが、きちんと思いを込めた「ものづくり」がされたものが家に入ってくると、表面に出てくるエネルギーが全く変わってきますし、その方の個性も見えてきます。

――空間を変えることは、一種のセラピーとも言えますね

おうちに帰ってきて、ホッとくつろげるような。
この壁を見ているとうれしいなとか、ささいなことで幸福感や愛着を毎日感じられるような。
そして、今日も頑張ろうという気持ちにつながるような空間づくりをしていきたいなと考えています。

人間が生きていくうえでモノは欠かせないからこそ、収納をバランス良く改善することは、心身ともに健やかな毎日へとつながるはず。今回のインタビューで、住まいづくりは日常の暮らしと表裏一体の関係にあることを学ぶことができました。
インテリアコンサルタントとして、住空間収納プランナーとして、快適な住まいを導いていくという仕事。それは、私たちの生活に癒しをもたらすという意味では“セラピスト”と言えるでしょう。

プロフィール

suzukuri 鈴木アラブギャリ君枝
インテリア業界で約20年の経験を積み、ロイズアンティークスやワイス・ワイスでインテリアコーディネーターとして顧客と接してきた。
インテリア・収納の双方の視点で快適な住まいづくりをサポートしようと、2012年に住空間収納プランナーとして「suzukuri」を起業。

取材協力
カフェかじふち
住所:〒242-0024 神奈川県大和市福田5523-6
電話:046-279-6222
営業時間:11:00~23:00(定休日は毎週水曜日)
ランチタイム(11:00~15:00)

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