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2017-10-06

アンティーク家具をDIYで作れるの?
親も子もハマったイベント体験ルポ

2017年9月の週末。幼い子どもをこよなく愛するがゆえに、「子どもともっとユニークで楽しい体験を!」と恐ろしく主体的に、前向きに企画された「親バカパパと子のエイジングDIY」。このワークショップでは、DIY FACTORY FUTAKOが提供する折りたたみデスクキットを組み立て、そしてこだわりのエイジング塗装を親子で体験。流行りから文化になろうとしているDIYのイベントのなかでも、とくにユニークな体験や作品ができたこのワークショップを、体験ルポした。

パパらしさを示したい!でもハードルは高い?いや、実は簡単にトライ可

普段、家具の自作はおろか、修理さえもしたことのない人や、ノコギリを最後に使ったのは中学校の技術・家庭……なんていう人にとって、DIYはハードルが高い行為だろう。興味はあるけど、どんな道具を揃えればいいのか、どんな手順で作業を行えばいいのか、そのプロセスは分からないことだらけのはずだ。

「親バカパパと子のエイジングDIY」は、そんな、DIYに尻込みしていた人たちにも、オープンなワークショップだ。しかもタイトルが示すとおり、ターゲットは親(パパ)と子。「工具や塗料があるから、さすがに自分では……」なんて思い込んでいた父親にとってもうれしい内容。そのうえで「家の中に自然に溶け込む、ヴィンテージ感のあるプロダクトを作る」、エイジング加工を学ぶ。あのセレクトショップ調のインテリアがつくれるかも! 自作することに対する不安はすでに作業開始前に払拭され、むしろ期待に胸が膨らむ。

午前中は親子でペインティング、そしてこだわりのエイジング加工を

2017年9月16日に開催された第1回のワークショップで講師を務めたのは、カフェなどの内外装を数多く手掛ける社団法人エイジングアーティスト協会のアートディレクター・高橋 健さんと、東京・二子玉川でDIYスクールを開催するDIY FACTORY FUTAKOの店長・野口 僚さん。この日、製作したのは、DIY FACTORYのレッスンでも使われている「折りたたみテーブル」。それを、西海岸風?とでもいえばわかりやすいだろうか、アンティーク調の色合いや表面加工に塗装する。

中央のデスクが塗装する前のデスク

ワークショップは、午前と午後の2部制。第一部では、親子いっしょにエイジング塗装を体験。父親とともに参加したのは、3歳から5歳といった、比較的小さな子どもたち。

まずは用意された板材に下地となる色を塗装し、すぐさま拭き取っていく。これは、所有者が何度も重ね塗りを施したことで、塗装がはがれてしまっても下の色が覗くという、アンティーク家具のような雰囲気を出すためだ。

その後、上に塗った色をクラック(ひび割れ)させ、アンティーク調の風合いを演出できるコーティング剤を塗っていく。これが完全に乾かないうちに、今度は思い思いの色を塗っていく。テーブルの天板を1枚1枚違う色にしてみたり、塗料で自分の手形をつけてみたりと、自由にペイントしていく作業に、子どもたちも楽しそうだ。そしてもちろん、エイジング塗装では色を重ね、削ったりと加工を加えていく。どんどんこだわり、深みにはまっていく工程に、パパらも無心に作業していた。

「すでに海外ではDIYが流行っていて、現在は女性を中心に楽しむ人が増えています。今回使用している塗料も水性ですから、手に塗料が付いても簡単に洗い流せるし、以前のような面倒くささはないんですよ」
こう語るのは講師の高橋さん。たしかに、今回のワークショップは室内で行われたのだが、嫌なニオイもしないし、塗装も簡単で時間もかからない。これならDIYに詳しくない人はもちろん、親子でも気軽に作業が楽しめる。

しばらくすると、参加者が上塗りした塗料にクラックが現れ、板材がいい雰囲気のアンティーク調になってきた。ここで、子どもたちの作業は終了。約2時間の塗装作業に子どもたちもそろそろ飽きてきた頃で、ちょうどいいハーフタイムとなったようだ。

右が加工前のテーブル。左がエイジング加工後

エイジング加工ってなんだ!?

講師の高橋氏の作品はこちら。100円ショップで購入したジョウロが、エイジング塗装によって見事金属のアンティーク調に。「アンティークの家具やアイテムは、古くて良いものではありますが、実際はボロボロで使えなかったりと実用性に欠けます。しかし新品のアイテムをエイジング塗装することで、使用にも耐えうるアンティークアイテムが安価に入手できます」。と、高橋氏。

100円ショップのアイテムが

エイジング塗装で金属のアンティーク調に

もちろん手がかかるものは、プロの技術がかかり高価かもしれないが、自宅やこういったワークショップで実現できるエイジング塗装もあるという。今回、参加者はそれを実感。インテリアを変えようとすると、ほかと調和しないくらい部分的に新しくなってしまうか、アンティークアイテムでも飾りにはいいが使用できなかったり・・・。この隙間に、エイジング加工アイテムはちょうどよくハマるかもしれない。

午後はパパの集中タイム!無心で力仕事を

午後は一転、父親たちのワークショップ。午前中に塗装した板材を「折りたたみテーブル」に組み立てていく作業だ。天板に指金を使ってマーキングし、電動ドライバーを使って慎重にネジ打ち。さらに、ノコギリを使ってテーブルの脚をカットするなど「男親の本領発揮」的な工程が続く。途中、講師の野口さんより「引くとスムーズに切れますよ」なんてアドバイスされ「ノコギリの使い方なんて、すっかり忘れてた……」と、はっとさせられる一幕も。

と、ここまでは比較的スムーズに作業が進んでいたのだが、その後は難関続き。

テーブルを折りたたむための蝶番を取り付ける作業や、可動式の脚を取り付ける作業など、どれも微調整を要するもので、各作業テーブルからはひっきりなしに野口さんを呼ぶ声が。ネジを打つ位置が微妙にズレていたり、2本の脚をつなぐ貫の位置がおかしかったりと、前の作業のほころびが最後の最後で出てしまったようだ。

とはいえ、こればかりは実際に組み立ててみないと、どうなるのか最後まで分からない。これがDIYの難しいところであり、楽しいところだ。とりわけ今回は、講師が付き、8人の参加者が雑談をしながら作業するという、オープンな雰囲気だったこともあり、DIYに対するハードルはより低く感じられた。

微調整を行い、ぽつりぽつりと完成者が出始めた。その後は、仕上げにやすりを掛けまくる人、ブラウンの塗料を使って汚れた風合いを出そうとする人など、フィニッシュに向けて細かい作業に入る。

13時からスタートした第二部は、16時半過ぎに終了。完成した、アンティーク調の折りたたみテーブルを並べ、お互いの仕上がりを称え合う。

高橋氏の見本は、金具もサビのように、そして持ち手もエイジング加工

講師・高橋さんが製作したテーブルも並べられ、アンティークの風合いが明らかに違うことに感心しつつも、子どもといっしょに塗装し、慣れない手つきで工具を使いながら完成させたことに、参加者全員、達成感でいっぱいの表情となった。

DIYって、こんなに手軽に行えるから、子どもにもちょっぴり手伝ってもらって、家族みんなで楽しめる週末のアクティビティだ。そんなことを実感できるのが「親子DIY」の醍醐味だ。今回は、エイジング塗装とテーブルの組み立てを行ったが、今後はどんなワザを習得できるのだろう。一度体験しただけなのに、もうすっかりDIYの虜だ。

text Yuzo Takeishi

追伸:親バカパパは娘と晴れてリア充生活を送っています。

●協力
DIY FACTORY FUTAKO http://www.diyfactory.jp/
エイジングアーティスト協会 フォトギャラリー https://www.aging-artist.com/gallery

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