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2018-04-24

沖縄の商店街のコンシェルジュを担うカフェ&ゲストハウス「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE」

SAHRE on

沖縄市の街中に佇む昭和レトロな一番街というアーケードの商店街。その中にNPOコザまち社中が運営するカフェ&ゲストハウスがあります。インバウンド事業の一環として外国人観光客の受け入れを視野に入れ、商店街のコンシェルジュ的な役割を担う「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE(アーケードリゾートオキナワ ホテル アンド カフェ)」を2017年5月にオープンさせたキッカケやストーリーをNPOコザまち社中の担当者に伺いました。

商店街に観光客の流れを作る地域活性化から誕生したカフェ&ゲストハウス

――昔ながらのレトロな雰囲気が漂う商店街を歩いていたら、オシャレなカフェ&ゲストハウスが現れる。初めて訪れた人なら、この新旧のギャップに驚きそうですね。

「アーケードリゾート」の意味は、アーケードをリゾートのように楽しんでほしいとの思いが込められていて、頭文字をとって通称・AROと呼んでいます。

――NPO コザまち社中が「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE」を運営しているそうですが、オープンのキッカケは何だったのでしょうか。

NPOコザまち社中は、街づくりの中でもリノベーション事業を担当しています。その一環として、商店街インバウンド促進支援事業という国の補正予算事業を活用して、商店街の振興組合の皆様からNPO コザまち社中が委託を受けて、もともと空き店舗だった場所を施工しました。国の補正予算から三分の二を、残りの三分の一をNPO コザまち社中が資金を負担し、商店街の皆さんにご協力いただきながら運営しています。

――カフェとゲストハウスを運営しようとした決め手は、何だったのでしょうか。

国の補正予算事業ありきで考えていたので、いかに外国人観光客を呼び込めるかが焦点となりました。NPOコザまち社中が、街の中心市街地活性化協議会の事務局をやっています。私が観光戦略委員会の一員であることもあり、街の問題点を常に模索している中で挙がってきたのが、観光客の滞留時間が短いことでした。

――商店街での滞留時間を長くするためには、カフェやゲストハウスを運営するのがいいのではないかとの考えに行き着いたと。

例えばですが、毎年の夏、コザ運動公園陸上競技場で開催される全島エイサーには、1日で約30万人が訪れます。ですが、残念ながら街中までお客様が流れて来ない。なぜかと言えば、街中にはゲストハウスや駐車場がないからです。そこで以前から、街中まで来てもらえる何かしらのスペースが必要だと話が出ていたんです。

――商店街の中心に位置するので、このカフェやゲストハウスを目当てに行くと必然的に商店街の中を歩くことになりますね。

正式にグランドオープンしたのが、2017年5月22日です。店舗の一階を交流スペースにしようと考えて、街中のギャラリーだったり、食事のできるカフェであったり。でも本当の目的は、街中に外国人観光客の交流をもたらすための場所づくりだったんです。そして、外国人や観光客の滞留時間を長くして、商店街の中で経済の流れを作りたいなと。

――商店街のインバウンド事業のコンセプトは、交流の場づくりと経済の流れを作ること。カフェ&ゲストハウスを運営する中でどのような施策を立てたのでしょうか。

スマイルコールという多言語対応できるコンシェルジュサービスがあるんですけれども、それを用いて商店街に来た外国人観光客に案内をかける。カフェのフロントが、一番街商店街のコンシェルジュ的な役割を担うことです。

――商店街のコンシェルジュ。ここに来れば、観光案内を受けられるんですね。1階のカフェは、若手のスタッフに運営を任せているそうですね。

街づくりをするには、若い経営者が増えることが大事だと思っていて、若手と一緒に取り組んで「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE」の運営をスタートしました。設計は建築士に依頼しましたが、内装のデザインやカフェの全体的な雰囲気づくりに若手スタッフらのアイデアを取り入れています。

――若手のスタッフにカフェの経営まで任せている。これを大きなチャンスと捉えると、相当なやりがいを感じていそうですね。

予算は全てNPOコザまち社中が負担していて、若い人たちのやりたいことを吸い上げて、経済的な支援をしながら半年間ほど運営してきました。

――ここはもともとどのような店舗だったのでしょうか。

もともとは昭和50年に建てられた古い瀬戸物屋さんで、入口の階段や大きなガラス張りの壁は当時のものです。1階と2階が瀬戸物屋の店舗、3階は持ち主の住宅でした。たまたま空き店舗になっていたのをNPOコザまち社中が引き継いでリノベーションしました。

――この空き店舗をリノベーションする際、どのような点にこだわりましたか。

全体的な設計は建築士さんにお任せしました。「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE」のテーマが“アーケードをリゾートのように楽しんでほしい”だったため、リラックスできる木の造りや居心地の良さを重視して、若手スタッフのアイデアを取り入れたカフェのデザイン。1階の入口を入ると、床にAROの文字を描き、外階段の壁にもデザイナーにイラストを描いてもらって、コザの街に似合う若者らしいアートな空間を提供しています。

商店街のコンシェルジュも兼ねて「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE」運営し、全ての発想が商店街の発展ありきで考案された地域活性化。沖縄市の静かで長閑な商店街でのんびりと過ごせるカフェ&ゲストハウスですが、夜になると商店街の店舗が閉まり、ところどころでポツンと営業する飲食店が賑わい、一番街のディープな夜の顔も楽しめます。

後編では、カフェとゲストハウスのリノベーション事例を詳しく紹介していきます。

(取材・文・撮影 遠藤 美弥子)

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE
https://ar-okinawa.com/

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