mg0049_20
2017-07-03

リノベーション・オブ・ザ・イヤー2016受賞!
インテリアデザイナー・仲野俊生さんの「空間遊び」

SAHRE on

クリエイティブ Div. マネージャー/インテリアデザイナー
仲野俊生さん

「世界がときめく空間を」をカンパニービジョンに掲げ、茅場町にインテリアショップを構えるリグナ株式会社。同社は家具・インテリア雑貨の販売を軸に、店舗のデザインディレクションや内装設計、さらには住空間のインテリアコーディネートまで手がけている。随所にこだわりを散りばめながらも、生活に馴染みやすいコーディネートに定評があるリグナで、クリエイティブ Div. マネージャー/インテリアデザイナーを務める仲野俊生さんに、自身のバックグラウンドとプロ目線でのインテリア術を伺った。

――まずは、仲野さんの現在のお仕事内容を教えてください。

私はインテリアデザイナーとして内装設計と空間コーディネート、自社のインテリアブランドのデザイン監修を担当しています。

――かなり多岐にわたっていますね?

それもあって、担当するプロジェクトによって、動き方がまったく異なっていて、現場が地方や海外の場合は、現地に何日か滞在することもあります。また、内装設計と空間コーディネートでも違います。空間コーディネートは短期間で仕上がりますが、内装設計は図面を引いて一から建物の構造をつくっていくので、現場を見て打ち合わせをして、事務所で図面を引いて、サンプルや資料を持ってクライアントさんに会いに行くといった動きを繰り返します。

――仲野さんのインテリアデザイナーとしてのキャリアをお聞かせください。

元々「空間」に興味があったので、専門学校で4年間インテリアデザインと建築を学びました。その後、企業に就職し、店舗設計の道へ進みました。その企業には6年間勤務し、レストランやホテル、専門の施設などの設計を担当していたんです。ラグジュアリーな雰囲気のホテルもあれば、和テイストの施設など、クライアントさんによって求める世界観が異なるので、あらゆるジャンルに触れることができました。

――そこから、なぜ進路変更を考えられたんでしょう?

プロジェクトによってテイストは変わるものの、ワークフローは基本的に同じなんです。会社に来て、現場に行って図面を引いて、また会社に戻っての繰り返し。しかもこの業界って一度プロジェクトが始まると、長いと1年ぐらい、もっと長く携わることもあります。様々な経験をさせていただき、「別のことを(例えばもっとインテリアに特化したプロジェクトなど)やってみたい」と思ったタイミングで、ちょうど携わっていたプロジェクトが一区切りしたので、転職を決めました。

――その後、現在の会社と出会ったことで、お仕事の幅が広がったわけですね?

そうですね、代表の小澤に声をかけられて、正直、「家具屋さん、、、?」って思いましたけどね(笑)。でもそれがきっかけで話を聞いてみたら、「今後は家具だけじゃなく、空間を売っていきたい」という内容だったんです。それなら自分のこれまでのキャリアを活かして貢献できるし、自身の新たな可能性も感じましたので、入社を決めました。


リグナのインテリアショップにて

――内装設計や空間コーディネートにおいて、仲野さんが得意なスタイルはありますか?

カチッとテイストを統一せず、崩したスタイルです。「こんな組み合わせもあるんだ」って新発見があるような“遊び”を取り入れるのが好きなんです。異素材を組み合わせたり、和モダンな空間にあえてポップなストリートアートを飾ったり。でも、引いた絵で見ると見た目は整っているっていう。

――それはプロならではの技ですね。仲野さんはどうやって感性を磨いているんですか?

日常的な街の観察ですね。たとえば今日は、デパートの入り口横にある「整列した消火栓」に見とれました(笑)。大きさと色と配置のバランスが絶妙で、なんとも言えない美しさだったんです。

――消火栓に目がいくところがさすがです(笑)。きっと消火栓には誰も注目しないと思うので。

常に空間を意識して街を見ているからでしょうね。気になった光景は頭のなかにストックして、必要に応じてミックスさせています。そして、そこには消火栓を計画された方の「美しく見せたい」という思いがあったのだと思います。
一つひとつの小さな出来事や発見に感動します。

――これまでで、仲野さんが一番心惹かれた建物はなんですか?

フランスの建築家のル・コルビジェが建築した「サヴォア邸」です。一目見ただけで、計算し尽くされたバランスの美しさを感じられるところがすごい。私のバイブルです。


photo by:End User https://www.flickr.com/photos/iainb/141671337/in/photostream/

――空間コーディネーターのお仕事で、昨年「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2016(500万円未満の部)」を受賞されたと聞きましたが?

都内を中心にリノベーションブランドを展開する「REISM(リズム)」さんとのコラボレーション企画で「REISM meets Rigna」というプロジェクトがあります。REISMさんがリノベーションしたワンルームにRignaがインテリアをフルコーディネートするんです。その時の写真で、受賞が決まったようです。
報告を頂いた時はさすがに嬉しかったですし、やってて良かったなと思いました。

RignaとREISM両社の世界観をうまく融合できたことが、空間をよりよく見せる結果となったのだと思います。

――木材の温かみと存在感のある観葉植物、それに凝った照明がなんともおしゃれですね。

ありがとうございます。この部屋は新宿にあって、「オアシス」をテーマにコーディネートしました。ワンルームの狭い空間に背丈のある観葉植物を配置して、自然と奥行きを演出したのがポイントです。

――確かに奥行きがあって、広々した部屋に見えます!

このシリーズはとても多くの方に気に入って頂いていまして、SNSなどでも人気なんです。ただ、この空間を1日でつくって、その日のうちに撮影・撤収も完了させないといけないので、かなりエキセントリックな企画なんですけどね(笑)。1日で引越しをしているようなものなので。

――それはすごい! 他にも印象的だったお仕事はありましたか?

中華そば「幸楽苑」のタイ支店(NEO KOURAKUEN)の内装設計ですね。タイに新店舗をオープンするにあたり、コンセプトや細かいデザインまで設計したため、昨年はおよそ14回ほどタイに出張しました。


幸楽苑・タイ支店の外観

文化が異なる異国の人たちとの仕事は、とても刺激があります。日本に比べると、ラフな面も多いです。でもそれが味になっているんです。街を見渡してみても、みんなラフだからそれはそれでまとまっていていい感じなんです。国柄が個性になっていて、すごくおもしろいと思いましたし、その心持ちについても豊かな精神だと思いました。


幸楽苑・タイ支店の内観

フロアいっぱいにこだわりのインテリアが並ぶリグナの店舗で行われた、今回のインタビュー。それらを眺めながら、生き生きと人生ストーリーを語ってくれた仲野さん。好きを追い求めてインテリアデザイナーとなった仲野さんにとって、ライフとワークの境目は非常に曖昧なのかもしれない。目の前にある一つひとつの案件を全力で楽しむ。そんな仲野さんだからこそ、「遊びのあるスタイル」を次々と生み出せるに違いない。

リグナ株式会社
http://www.rigna.jp/

PHOTO GALLERY

SAHRE on

KEYWORDS

RELATED ARTICLE

誰にでも理想の部屋はつくれる!<br />インテリアデザイナー・仲野俊生さんに聞く「コーディネート術」
リノベーションのコツは素材を見ること!<br />ZUCCA、三宅一生の店舗デザイナー伊藤勝
高難易度の多趣味カップル同棲!<br />チョイ郊外物件で、こう暮らしてみては?
インテリアデザイナーが一目惚れした<br />鉄筋コンクリートのデザイナーズルーム
タイニーハウスには、未来へのヒント<br />東京R不動産 ディレクター・林厚見
オシャレなあの人に学ぶ、空間づくりのヒント!<br />祖父から受け継いだ蓄音機

RANKING

FEATURE

FOLLOW US最新情報をお届け!

RECOMMEND

mg0050_3

誰にでも理想の部屋はつくれる!インテリアデザイナー・仲野俊生さんに聞く「コーディネート術」