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2017-03-27

アーティストが手がけた地下空間。
地元密着型のアート喫茶店。

SAHRE on



UQAN
オーナー
セキネユウゴ

東急東横線 都立大学駅から徒歩5分のところにある「UQAN(ユーキューアン)」。アーティストでもあるオーナーのセキネユウゴ氏と奥様の趣向が凝らされた店内では名物のナポリタンと美味しいお酒を楽しむことができる。地元に根付きながらも、様々なバックグラウンドの人に愛されるUQANの魅力に迫った。


オーナーのセキネユウゴさんと奥様

――まずお店の成り立ちを教えてください

もともと僕の地元が都立大学だったのですが、縁あってこの場所でUQANをオープンできることになりました。妻と2人、二人三脚でやってきて6年が経ちました。

――オーナーのアトリエと整体サロンも併設している、珍しいデザインですよね

以前はおそば屋さんの製麺所だったらしく飲食店にはふさわしくない作りでした。しかし、それをそのまま活かせないかと考え、このようなデザインになりました。アトリエに関しては僕自身のアーティスト活動の拠点としてお店の一部を改装して使用しています。整体サロンのスペースはセラピストの方にお任せしました。自分たちのやりたいことを追求してきた結果、こういった空間になりました。


オーナーのアトリエ

――ユニークですね。地下という利点は何かありますか?

妻も僕も音楽が好きなので、音が自由に出せるという点でしょうか。クラブ並に大音量で音楽を聴けますよ。

――UQANで音楽イベント等も開催されていますか?

当初は趣味の延長でクラブイベントを頻繁に開催していました。その時は仲間うちで自由に遊ぶ、という色が強かった時期でもあります。しかし時が経つに連れて地元の方ともっとリンクする必要性を感じてきました。そこで昔ながらの喫茶店の要素を取り入れていったんです。ナポリタンやカレーを提供するようになると地元の常連さんが増えました。それからは趣味の音楽イベントと平行して、お花見会など地元に根差したイベントも開催しています。

――オーナーが好きなカルチャーと地元文化が混ざり合った場所なんですね

そうですね。自由にやりたいことをやってきたら地域社会に対してやるべきことが見えてきて、このような場所に育ったという感じです。自分を育ててくれた地元への感謝は常に忘れてはいけないと思っています。


セキネさんが手掛けたお店のフライヤー

――アーティストとして地元で創作する意義もあるのでしょうか。

その通りです。普段は海外でイベントに参加することが多く、その時はまるで日本代表になったような攻めの姿勢になります。そんな時に地元に根を下ろしているという感覚が力になります。UQANという守るものがあるからこそ、アーティストとして攻めることができます。どっちが欠けていてもダメなんですよ。

――興味深いですね。お店を続けていく上で大切だと思うことはありますか?

地元でお店を続けるためには単に流行を追うのではなく、親近感を持ってもらうことが大切だと思っています。だから見ての通りここにはオシャレな雑誌はありませんが、自分が好きな手塚治虫さんやAKIRAなどのマンガを置いています。カルチャーや音楽を通して親近感を持ってもらい、繋がりを持てたら何より嬉しいですよね。

――海外で活動する際にお店づくりのヒントを得ることもありますか?

ええ、海外に行った時はカフェを見て勉強しています。

――日本のカフェとはどのような違いがありますか?

特にパリやオーストラリアのカフェは、日本と全然違います。人とカフェの関わり方がもっと深いというか、ローカルなカフェですら細部までこだわりを感じることができます。カフェに対するニーズが多く、求められるクオリティーも高い。そこが日本と違うところだと思います。

――カフェ以外のことにも当てはまりそうですね。

ファッションやアートもそうですね。遊びに対する姿勢が全く違います。

――最近、都心では欧米由来のカフェも増えてきている気がします。

日本人は特に海外の流行に敏感ですからね。都心でそういったカフェが増えるのは必然的だと思います。

――そう考えるとUQANの姿勢は海外のカフェと似ていますね。

少なくとも欧米由来のカフェと自分がつくっていきたいお店とでは大きく違います。表面的に内装やメニューを欧米風にすることは、ニーズがあれば良いことだと思います。一方でUQANに関しては地元の現実的なニーズとお客さんの内面に向き合い、自分たちのスタイルをつくっていくことが良いと思っています。地域の人たちにとって等身大であればいいと思っています。でも井の中の蛙にならないように海外の進んだ文化を無理ない範囲で取り入れてます。スパイスやバターはフランスから買ってきたものを料理に使用してますよ。

――お客さんはどういった方が多いですか?

幅広いですね。お店の特徴として全面喫煙可能なので、休憩にサラリーマンの方が食事に来たり学生さんが来たりすることが多い気がします。「あ、このお店タバコ吸えるんだ!」とよく喜ばれます。意外と禁煙のお店が多いですからね。そんなところも昔の喫茶店風なんです(笑)。

――地元に根差したお店として、お客さんへの思いはありますか?

感謝ですね。日々学ばせてもらっていますから。お客さんと交わることで何かやってみたいと思うようになるし、それで勉強するんですよ。そして新しいメニューを作ったり内装を変えたりするんです。言葉を交わしたことがない人でも何かしら感じ合う部分はあります。そういった出会いに忠実に生きたいと思っています。

UQAN:
東京都目黒区中根2-12-5 大菊ビル B1F


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