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2018-01-23

セブ島で浴衣が着られるカフェを経営。
松島駿毅氏のライフストーリー前編

SAHRE on

大学を卒業してほどなく、日本文化が体感できるカフェをオープンさせるべくセブ島に移住。24歳にして異国でカフェを運営する松島さんは、バリバリの経営者というより「自由に生きる旅人」のような自然体の雰囲気が魅力的だ。フィリピンの若い女性たちに絶大な支持を得る「Kawaii CAFÉ」に懸ける想い、理想のライフスタイルを伺った。

松島駿毅(まつしま しゅんき)
1993年福岡県生まれ。2016年5月、フィリピン・セブ島に移住。同年8月、日本文化が体感できる「Kawaii CAFÉ」をフィリピン・セブ島にオープン。セブ島で唯一、浴衣が着られるカフェとして注目を浴び、連日多くの若いフィリピン人が訪れる。2018年以降、セブ市内でのカフェの移転及び、浴衣やコスプレ衣装での出張撮影サービスを本格化させる予定。

――カフェのコンセプトは「日本文化を体験できる飲食店」なんですよね。

カフェ内では「浴衣」と「アニメのコスプレ衣装」が無料で着られます。浴衣の着付けは女性スタッフがお手伝いしますので、どなたでも気軽に着ていただけるようになっています。店内では日本の曲を流して、入口付近には日本アニメのイラストを飾っています。これらはアニメ好きのお客さんたちが書いてくれたもので、とてもクオリティが高いんです。


photo by Kawaii cafe


photo by Kawaii cafe

――みなさん、生き生きとした表情をされていますね! セブ島では日本文化に興味がある若者が多いんですか?

セブでは、日本を知る入り口はアニメ。アニメのコスプレ衣装を置くようになったのも、「コスプレ衣装が着たい」というお客さんからのリクエストがあったからです。テレビで日本のアニメが放送されていて、そこから日本に興味を持って日本を好きになってくれる人が多いですね。

――今やアニメは日本が誇る文化の一つですしね。メニューにも特徴があるとのことですが?

現在は飲み物中心で、現地の人が好みそうなユニークなメニューを揃えています。


右から「Oppai drink」「Hentai drink」「Senpai drink」「Yaoi drink」。“Yaoi”とは、アニメ用語で「変態」という意味。

セブの人たちって日本語を織り交ぜたファニーな表現がすごく好きみたいで、この写真のドリンクを新商品としてFacebookで宣伝したら、予想以上の反響があってビックリしました(笑)。


photo by Kawaii cafe

こちらのボードが写った写真での告知も、たくさんのいいね!やコメントが付きました。フィリピン人の知り合いが「これは絶対ウケるから」と言うので、ポストしてみたら大ヒットしたんです。何がおもしろいのか、僕にはまったくわからなかったのですが、どうやら彼らは、「先輩」という言葉が好きみたいです。

――英語と日本語を程よくミックスするのがポイントですね(笑)。宣伝はFacebookがメインなんですか?

Facebookだけですね。数あるSNSのなかでも、フィリピンではFacebookの利用者がもっとも多く、一番影響力があります。カフェを始めてからフィリピン人の友達がどんどん増えて、僕の個人アカウントは上限5,000人に達してしまいました。告知はカフェ専用のFacebookページで打っています。


photo by Kawaii cafe

――これまでに、どんな人たちが訪れていますか?

勉強目的で来る学生が3割、日本文化に興味があって来る人が7割といった感じです。10〜20代の若い層が中心で、土日は1日中満席になるほどにぎわっていますね。1階は衣装を着て写真撮影をするアクティビティスペース、2階は落ち着いて過ごせるスペースと用途を分けています。


カフェの1階は床座スタイル。


貸し切りでイベントをすることも。こちらは「ドリームキャッチャーづくり」の様子

――フィリピン人のスタッフは、どのように採用しているのですか?

知り合いに紹介してもらった方や、働きたいと言ってくれる方と面談の上、採用を決めています。大切にしているポイントは2点。「日本が好きかどうか」「ホスピタリティ精神があるかどうか」です。日本文化を体感できるカフェということで、「おもてなし」を感じてもらえるような親切丁寧な接客を心がけています。

――通常、現地人の接客はどのような感じでしょうか?

スーパーの店員はモノを投げるし、まともに挨拶もしません。1,000ペソとか大きいお金で支払うと、「お釣りがない」ってキレるし(笑)。そんなフィリピンで日本と同じクオリティのサービス提供を目指しています。

――経営面で大変なことはなんですか?

従業員との人間関係ですね。お互い常識が違うので、ときどき衝突することもあります。日本人からすると当たり前に思うことも、フィリピン人にとっては当たり前じゃない。たとえば、「カフェで使う食料を食べない」なんて当たり前のルールだと思うじゃないですか。でも、こっちではそうじゃなくて、「食べないで」って言わないと勝手に材料を飲み食いしてしまうんです。「お腹が空いたから」って(笑)。

――それは日本にはない感覚ですね(笑)。

あと、スタッフたちは遅刻や欠勤が多いんですが、その理由が「昨晩、辛いラーメンを食べて調子が悪いから」とか、「お父さんが帰って来なくて朝ごはんを食べられず、元気が出ないから」とか(笑)。さすがにこれが続くと困ると思って、スタッフにキツめに指導したら「もし私が無理して働いて、病院に行くことになったらどうする?」って。
フィリピンの人たちって相手が経営者であろうが、思ったことはすぐに口に出すんです。それが良さでもあるんですが、彼らと信頼関係を築いていくのは簡単ではないですね。


photo by Kawaii cafe

――逆にフィリピン人の好きなところは?

気を遣わなくていいところ。仕事ではその適当さが悩みの種ではありますが、普段はすごくラクだし一緒にいて楽しいですよ。お互いに許し合える関係を築きやすいというか。少しぐらい僕がミスしても、みんな「It' OK」って受け流してくれますし。日本では「少しのミスも許されない空気」を感じていたので、セブに来てその緊張感が緩んだ気がしています。

Kawaii CAFÉ:https://www.facebook.com/kawaiicafe.japanesecafe/

(取材・文:小林 香織)

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