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2018-04-19

1980代の雑貨が並ぶ、外国人住宅の異色な沖縄そば屋「りんくる食堂」

SAHRE on

アメリカの統治時代に米軍関係者が住居として利用していた外国人住宅。その建物を利用した沖縄そば屋が沖縄県北谷町にあります。「外国人住宅×沖縄そば」のコラボレーションや店主の趣味で収集したレトロな雑貨が楽しめます。沖縄の方言で「ごちゃまぜ」を意味する「ちゃんぷるー」をもじった、ちゃんぷるー文化が展開されています。今回は、「りんくる食堂」をリノベーション事例とともに紹介します。

オーナー・垣花 健さん

アメリカ、日本、沖縄のちゃんぷるー文化「外国人住宅×沖縄そば」の食堂

――沖縄そば屋を始めたキッカケとは?

もともと沖縄そばが好きで、15年ほど前から県内の沖縄そば屋を食べ歩いていました。スープ、麺、ソーキ(豚の肋骨)とそれぞれに店ごとの特徴があり、ソーキならこの店、スープならこの店が好みといろいろ吟味した上で、自分好みの味とバランスで沖縄そばを提供したい、沖縄そば屋を営業したいと思ったんです。

――「外国人住宅×沖縄そば」のコラボ。沖縄でも珍しいテイストですね。

外国人住宅で営業を始めたのは、たまたま物件が手に入ったからなんです。知人から物件の空き情報を聞き、すぐに不動産屋で手続きして、この外国人住宅で沖縄そば屋を開店することになり、2013年12月にオープン。たまに「外国人住宅の沖縄そば屋って珍しいね」とは言われますね。

――リノベーションのコンセプトを教えてください。

沖縄料理の中でも、最もポピュラーなのが沖縄そばです。でも一般的な沖縄そば屋は、定食屋のように大衆的なイメージが強く、女性ひとりでは店に入りづらい印象がありました。そこで、ひとりでも気軽に入れるような店内にできたらと考え、今までの沖縄そば屋のイメージとはガラリと違う内装にしました。

――店内に入ると、アメリカンな昭和テイスト。いい意味での裏切り感がありますね。

個人的に収集していた1980年代の雑貨を店内に並べています。主にアメリカのグッズが多く、日本のレトロなキャラクターやアメリカ映画のキャラクターもあり、おもちゃから家電まで、昭和のレトロなものが好きなんです。

――雑貨の数の多さに驚くとともに、統一感を持って陳列されてますね。

このスペースにはこの雑貨を置こうと、自分の感覚で並べているですが、中には、知人からもらったものもあり、どこに置こうかと考えた挙句、店内の模様替えが始まる時も。それをキッカケに未だに内装を変えていて、これからも少しずつ変化していくと思います。たまに壁の色も塗り変えていて、ブラウンに塗装したのも今年に入ってからなんです。

――ブラウンの壁と木のテーブル、色にも統一感がありますね。

全ての壁をブラウンで塗装しようとも考えましたが、暗い色の範囲が広すぎると、室内に圧迫感が出るので、一部だけ白い壁を残しました。以前は、アクセントカラーとして壁の一部を黄緑に塗っていた時期もあります。あと、黄色みのある照明を使い、優しい雰囲気を作り出しています。

――全て自分たちの手でリノベーションしたそうですね?

物件を借りた時、建築や塗装に詳しい友人たちに相談しながら全て自分たちの手でリノベーションしました。もともと倉庫として使われていた建物だったので、最初は物が散乱した状態で片付けに1カ月間、内装工事や準備に1カ月間かかりました。図面を引かずに作りながら考えていったので、楽しい2ヶ月間でしたね。

――リノベーションで工夫した点はどこでしょうか?

壁の圧迫感があったので、クローゼットと飾り棚の壁をぶち抜き、ホールと部屋を小窓のようなスペースで繋げて見通しを良くしました。空間を広く取ると開放感が出て、店内が明るく感じます。あと、クローゼットの幅に合うアメリカ製の棚があったので、小窓の高さに合わせて上部をカットして配置。ラジオや電化製品、おもちゃや雑貨など、主にアメリカ製の雑貨を並べています。

――丸みを帯びた手作り感のあるテーブルや小上がりの部屋に温かみを感じます。これも全てDIYしたとか?

ホールのカウンターや客席のテーブルは全て手作り。アームチェアの背もたれの部分をカットしてテーブルの土台にして上に天板をつけて、厚さ10cmほどの天板を探すのが大変でした。椅子は、米軍払い下げ商品を取り扱う家具屋で購入しました。

小上がりの段差も手作りです。誰でも利用できる沖縄そば屋にしたかったので、小さな子供や家族連れのお客様も利用できるように小上がりの席を用意しました。

――外国人住宅を利用して、利点や不便な点はありましたか?

僕自身が昭和テイストの古いものが好きだったのもあり、築50〜60年の外国人住宅は相性が良く、古い物件なだけに大胆にリノベーションしやすかったです。逆に、修繕費や管理費など全て自分持ちだから、メンテナンスを含めて定期的に費用がかかります。一般的にはあまりないと思いますが、現在は不動産屋を介さずに大家さんから直接物件を借りていて費用対効果を考えると、とてもありがたいですね。

沖縄の焼き物の器に入れて沖縄そばを提供する「りんくる食堂」は、老若男女が訪れます。アメリカと日本のレトロな雑貨に囲まれた外国人住宅の店内には米軍のラジオが流れ、アメリカ、日本、沖縄が融合した「ちゃんぷるー文化」を楽しめます。

りんくる食堂Facebookページ
https://ja-jp.facebook.com/%E3%82%8A%E3%82%93%E3%81%8F%E3%82%8B%E9%A3%9F%E5%A0%82-780875545275083/

(取材・文 遠藤美弥子)

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