Under Construction Warning Building Architecture Concept
2016-10-03

今日もお風呂が使えない!
― 住みながらの工事 ―

SAHRE on


[今回の講師]
碧山美樹さん(一級建築士、プラスエム・アーキテクツ主宰)

HowScope編集部

イエコ(いつか家を買いたい庶民派妄想女子)

そもそもリフォームやリノベーションは、この住まいにこれからも住み続けたいから行うもの。工事中も離れずに住んでいられたらと思う気持ちも理解できます。どうしても離れられない人もいれば、面倒だから離れたくないという人もいるでしょう。

しかし、工事中の住まいでも暮らし続けることは可能なのでしょうか?

碧山さんの回答は「状況によりますが、可能な場合もあります」ひと安心できそうですが、続けて「精神的なストレスもたまりやすいので、それなりの覚悟も必要です」と、気になる発言も。

イエコ
どちらが大変なんだろう・・・。仮住まいの場合、借りる家を探す、荷造り、引っ越し・・・考えただけでお金もかかりそうだし大変そうだな~。



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工事中の住まいにどうしても残りたい、住まざるを得ないという人は、仮住まいをする資金や当てがなかったり、仕事や家族の都合で移れなかったり、さまざまなケースがあります。なかには、工事中の様子や過程を自分で見ておきたいから、という人もいるそうです。

碧山さん
目に見えないストレスも意外と大きいので、大がかりな工事の時は、まず仮住まいを勧めることが多いです。それでも、住みながら工事せざるをえないという場合もありますね。

実際に工事が始まったときの騒音や振動、ホコリは、想像を超えたものです。そのような目に見えやすいストレス以外にも、職人さんも四六時中、家に出入りするので、慌ただしくてなかなか落ち着けません。工事は日中だけであっても、一部の部屋が使えず生活空間は窮屈になり、水回りなどの設備が使えない不便は夜も同様に生じます。生活のさまざまな変化による、メンタル面でのストレスは思いのほか負担になります。

イエコ
そ、そっか。日常生活で当たり前にしていることができないって想像以上にストレスかも。私は一週間くらいなら我慢できそうだけど・・・どれくらいの工期になるかもポイントになりそうだね。

一戸建ての場合には、1階と2階の工程を分けて工事をするなどの対策が可能です。しかし、マンションなどワンフロアの場合には、生活スペースに入り込んで工事せざるを得ないことも多くあります。

「住みながら」or「仮住まい」?(HowScope編集部による)

メリット デメリット
住みながらの工事 通勤や通学のルートなど、外での生活は変わらない 日中は騒音や振動などで落ち着かない
工事の進行状況をつぶさに確認できる 水回りなどの設備を使えない期間がある
職人とコミュニケーションがとれる 工事中の住人の出入りや荷物の移動などに伴い、相対的に工期が延びる
仮住まいをしての工事 工事による直接のストレスを受けない 慣れない住まいの生活での不便や不安
プライバシーが守られる 仮住まいのための費用がかかる
工事の邪魔をせず、スムーズな進捗が図れる 引っ越しを2度行う必要がある

では、住みながらの工事に向いているのは、どのような人でしょうか? 「昼間はお仕事でずっと家を空けている方なら、事情も変わってくるかもしれないですね」と碧山さん。工事の時間帯に不在であれば、少なくとも騒音などからは解放されるでしょう。

また、工事する部屋から家具や荷物を移さなければならない場合もあるので、きちんとモノを整理していることも重要です。住まいの中での移動であっても、あまりにも量や回数が多すぎると、そのためのコストと時間が余計にかかってしまうことになるケースもあります。

イエコ
仮住まいの方がいい気がしてきた・・・。お金さえあれば(笑)工事中の様子は住んでいなくても確認には行けるもんね!

碧山さん
仕事終わりに工事中の住まいに寄って、気になるところに付箋を貼って帰られる方もいらっしゃると聞きます。

イエコ
おぉ、気には掛けているということなんだろうけど・・・。ただもう少しコミュニケーションをとった方がいい気も(笑)

日中も住まいで過ごす人にとっては、現場で働いている職人さんとのコミュニケーションも気になるところ。休憩時間のお茶出しの習慣は、地域によっては残っているものの、今では「お気遣いなく」という場合がほとんどだそうです。

ただ、たまには労をねぎらってもらった方が、職人さんも気持ち良く働けるものです。週に1度ぐらいは、軽くお茶やお菓子を持参するのも良いかもしれません。工事に気を掛けていることが伝われば、彼らのモチベーションも高まるでしょう。住む側にとっては、あいさつして顔見知りになるだけでも、「知らない人が出入りしている」という不安が軽減できるはずです。

碧山さん
職人さんも人間なので、ちょっとした気持ちがうれしいと、仕事を頑張ろうという気になります。

【イエコのまとめ】

●住みながらの工事には、ストレスに対する覚悟がかなり必要。

●生活の変化はどちらを選んでも、多かれ少なかれ工事期間中どちらもある。

●職人さんとのコミュニケーションは、不安を軽減できる方法のひとつかも。

イエコ
こういうメリット、デメリットの理解が大切なのはわかる。でもね、わかってはいても答えが出せないのよね(笑)結局碧山さんみたいなプロに相談するのが早いのかも。

〔講師プロフィール〕

碧山 美樹/2005年に碧山建築設計室を設立。自身の子育ての経験を生かして、家族の変化に対応できる空間を提案している。一級建築士。中央工学校非常勤講師。
プラスエム・アーキテクツ

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